北東インドの飯はうまい!~アッサム料理編

日本の国土の9倍あるインドは多民族国家の国。そのため、食文化が地域によって異なります。

一般的に日本人がイメージするタンドリーチキンやバターチキン、ナーン等は北西インドの料理で、イスラーム系王朝時代の影響が料理に強く反映しています。その特徴をシンプルに言えば、「香辛料をたっぷり使用したコッテリ料理」。

所変わって北東インド。首都デリーよりも、ミャンマーや東南アジアに地理的に近く、完全に米の文化圏になります。人々の顔も日本人に近くなり、どこか馴染みがある雰囲気に。年間を通して降水量が多く、亜熱帯地域なので農業が盛んで様々な野菜が収穫できるのも特徴です。

北東インド料理の特徴は、香辛料はマイルドで一般のインド料理よりあっさり系。様々なおかずやカレーを基本的にご飯に上にかけて、ビビンバの様にかき混ぜて食べます。

また、同じ北東インドでも平地の料理や、山岳部族地帯の料理でまた異なるのです。まずは王道のアッサム料理からご紹介しましょう。

アッサム料理とは


平野で大河ブラーマプトラ川と雨の恩恵を受け、食材が豊か。ターリー(定食)を頼むと数種類のおかずが並びます。皿の上には基本的に菜食主義者向けで、別途追加で魚や肉のカレーを別皿で頼むことができます。

アッサム料理のターリー
アッサム料理のターリー(定食)

え、すべて同じカレーにしか見えないって(笑)?色はターメリックを使用しているため黄色のものばかりですが、具材が異なります。青菜の炒め物はちょっと東アジアに近づいている事を実感させてくれる。これらのおかずにアクセントを効かすために、レモンを絞って食べます。これがまた食欲を増してくれるのです。

アッサム料理付け合わせ
付け合わせのレモンや唐辛子、漬物等

このレモン、巨大で酸味はそれほど強くありません。どちらかというとグレープフルーツの様なマイルドで甘みも少しある。そして、定番の生の青唐辛子。地元ではカレー飯の合間に、「お口直し」としてこの青唐辛子をかじります。

そしてアッサムで絶対に外せないのが魚のカレー。大河ブラーマプトラ川を始めとする水源に恵まれたアッサムならではのおすすめ。川魚なので非常に骨が細かい場合があるのが難点ですが、ぷりぷりの白身とスパイスの効いたカレースープが合います。海で捕獲できる魚に慣れている日本人からすると、少々魚の味にクセがある、と言われる方もいらっしゃいます。

アッサムの魚カレー
アッサムの魚カレー

アルナーチャル・プラデーシュ州の旅行をされる際は必ずアッサムを経由しなければならないため、途中のドライブインでこれらの定食を食べるのが楽しみの一つでもあります。ドライブインごとで質を競い合っているため、それぞれ定食メニューが若干異なります。

アッサムターリー
おかずたっぷりのアッサムターリー

ここのはスープ系よりも、炒め物が多い系。自分でも正直これ何?と言われても解らない食材が多かったですが、基本的に南国の野菜やたけのこ、ナス、青菜等です。

食べ方に関しては基本的に手で直接食べるのがインド式。「え、野蛮じゃない?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実は手で食べるには理由があるからです。それは、

飯がうまくなる

という事。食べる際に自分の手から出る「気」とご飯を一緒に口の中に運ぶことによって、美味しく感じられるとか。確かに、その方が食欲が出てくる気がします。でも、手が汚れるのはなぁ。

アッサム料理手で食べる
手で食べるのが一般的

どちらにしろ、どの場所でも必ずスプーンの用意があるのでどちらの方法で食べるか選べます。近くに洗面台が用意されていますで手で食べても水洗いができます。

お代わりは基本自由


ターリーではご飯、おかずは基本的に食べ放題です。大食いでも大丈夫!ただし、魚や肉といった別皿のものは、一品ごとに追加料金が発生します。

アッサム料理は北東インド地域以外では同じインドでもなかなか食べることができません。もちろん、日本ではほぼ不可能でしょう。北東インド旅行の醍醐味は「食」でもあります。

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